KEK 放射線科学センター

放射化学グループ

放射化学グループでは、「加速器」と「放射化」をキーワードに、加速器本体、建屋、空気、水にかかわる諸課題に取り組んでいます。

加速器施設の廃止措置に係わる放射化物の測定、評価手法の確立(原子力規制庁からの外部資金)

加速器は研究用途だけでなく、医療・産業といった分野に幅広く用いられています。加速器の運転中に発生する中性子は、金属部品やコンクリートを構成する原子核と反応し、放射性核種を生成します(放射化)。 放射性核種は加速器を廃棄する際(廃止措置)に、その処理が問題となりますが、評価が難しく、一部を除き国のガイドラインがありませんでした。本研究では、2017年からの4年間で全国の主要加速器施設を対象に、放射化について調査を行い、ガイドラインの指標となるマニュアルを作成ました。

「環境放射能」研究会

放射能・放射線の測定を専門とする研究者に加え、技術者、学生などが集まり研究発表・情報交換を行う「環境放射能」研究会を毎年開催しています。 「放射能についての科学的、研究的な意味からの情報交換の場」として、参加者は自治体の関係者なども含め、幅広い分野に広がっています。 放射化学グループは運営主体として、発足以来活動を継続し、2021年には22年目を迎えました。 2017年には、土壌や河川、農産物、野生生物などへの放射性物質の分布状況などを調べた326件におよぶ同事故関連の発表内容をまとめた冊子、東京電力福島第一原子力発電所事故以降の5年間における環境放射能研究のとりまとめ―「環境放射能」研究会における発表を中心にを発行しました。

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