コマンドプロンプトからの実行の準備 2018.7.12 変更 2009.7.19 波戸 1.フォートランコンパイラのインストール コマンドプロンプトから使用できるフォートランコンパイラが必要です。 お勧めの一つはg77という無料の物であり、例えば下記サイトの指示に従って インストールすることができます。 http://kkourakis.tripod.com/g77.htm http://math.hawaii.edu/wordpress/fortran-install/ C:\g77\g77setup.batをダブルクリックしてみてください。一瞬黒い窓が現れ、 すぐに消えてしまいます。これは、コマンドプロンプトを 起動していないためであり、起動を追記します。 g77setup.batを適当な名前のファイルにコピーします。 例えばこれを、g77setup2.batとします。 g77setup2.batをテキストエディタで開き、最後の行に "C:\WINDOWS\system32\cmd.exe" と書き込み、保存します*1。 そしてg77setup2.batをダブルクリックすると、 黒い窓が開きます。これがコマンドプロンプト*2です。 ( Windows Explorer上で、cmd.exeをダブルクリックすることでコマンドプロンプト を起動することも可能です。しかし、何回もその操作をするのは煩雑なため、 このようにバッチファイルに書いておきます) egs5の実行は、このコマンドプロンプトに命令を打ち込むことで行っていきます。 コマンドプロンプトに g77 と打ち込んでEnterを押してください。 g77: No input files と表示されれば、g77のセットアップは終了です。 g77はわずか9MBのコンパクトなソフトでありながら、egs5を問題なく動作させることが できます。g77の後継ソフトは、gfortranであり、400MBと大型化しているもののg77より 約20%高速化が可能です。慣れてきたらgfortranを使うのも選択肢です。 (その場合、研究会HPにリンクしてある、gfortranのコマンドプロンプトでの使用法 というメモを参照してください。) これ以外に、Lahey fortranやintel fortranなどの商用パッケージも利用可能です。 Lahey fortranはコンパイル時間がg77の30%程度と高速です。 2. 作業ホルダーの作成とそこへの移動 egs5を使用するための作業フォルダーをWindow Explorerを用いて作成します。 例えば、C:\userdir\ というフォルダーを作成してください。 次に上記のコマンドプロンプト内で、 cd C:\userdir\ と入力すると、作成した作業ホルダー内に移動することができます。 (cd はchange directoryの頭文字を用いた命令です) 毎回、手動で移動するのは煩雑ですから、g77setup2.batの最後の行に cd C:\userdir\ と書いて、保存し、再度g77setup2.batをダブルクリックしてみてください。 今度は、C:\userdir\内でコマンドプロンプトが立ち上がります。 このg77setup2.batはどこにおいても同じ動作をしますので、デスクトップなど 使いやすいところに置いてください。 または、g77setup2.batのショートカットをデスクトップにおいても構いません。 自分に合った方法を選んでください。*3 なお、デスクトップやデスクトップの下のフォルダーを作業ホルダーにすると、 egs5の実行がうまくいきませんので、それは避けてください。 3. egs5.tar.gz egs5.tar.gzを下記HPからダウンロードし、ファイルを展開してください。 ファイルの解凍と展開には、例えばLHAplusをインストールして使用してください。 http://rcwww.kek.jp/research/egs/egs5.html 4. egs5run.batの入手と設定 講習会資料の下記ページからegs5run.batを入手してください。 http://rcwww.kek.jp/research/egs/kek/egs5/egs5run.bat Batchファイルのダウンロードがうまくいかない場合は、研究会HPから*.txtファイル を代わりにダウンロードし、名前の変更を行ってください。 次の2行を変更してください。 A) SET BASKET=の行に、egs5を置いたフォルダー名を記入してください。 例えば、C:\egs5にEGS5が置かれている場合、 SET BASKET=C:\egs5 と書いてください。 B) Compileという行の付近を探して、使用するコンパイラに対応した行の コメント記号(REM)を外し、使用しないコンパイラの行にコメント記号を 付けてください。 5. テスト実行 EGS5を実行するには次のようにします。(c:\userdirで実行すると仮定します。) i) EGS5作業フォルダーの作成。 ii) 作業フォルダーへのegs5run.batのコピー iii) 作業フォルダーへのサンプルユーザーコードのコピー 例えば、ucsampl5.*をコピー iv) コマンドプロンプトの起動 作業フォルダ内のg77setup2.batをダブルクリックしてください。 6. egs5runの実行 egs5run ucsampl5 7. 結果の確認 fc ucsampl5.out egs5job.out Fraction in region 2が一致していれば問題はありません。 または、テキストエディタを用いて、egs5job.outの内容を調べる。 *1 必ずテキストエディタを使用してファイルを変更してください。 Wordなどの文章作成ソフトを使ってファイルを変更すると、 制御コードの混入して、深刻な問題が起こりますので、文章作成ソフトは 決して使用しないでください。 テキストエディタを使用したことがない方は、研究会HPにリンクしてある 「テキストエディタについて」を参照してください。 *2 cmd.exeと類似のPower shell windowではegs5run.batやg77が動作しませんので、 cmd.exeをご使用ください。 *3 gfortranの中に、mingw-w64.batというファイルが含まれており、g77setup2.bat と同じ働きをします。g77setup2.batはmingw-w64.batを参考にしてg77を簡単に 使えるように作ったものです。 謝辞 egs5run.batは、国立がんセンター東病院・木藤哲史氏が作成された プログラムを参考にして開発した物です。EGS5の開発へのご協力に お礼を申し上げます。 --- 変更履歴 2018.5.14 ダウンロードサイトをKourakis氏のサイト、ハワイ大数学科のサイトに変更 (これまでリンクしていた同志社大のサイトが閉鎖されたため) junction.exeの記述を削除(全ユーザーがXP以降のOSに移行したと判断.) Windows Vistaの記述を削除 cmd.exeのショートカットに関する記述を削除(コピーの方が簡便なため) 2018.7.19 g77setup2.batの記述を変更. テキストエディタ使用に重要性を強調.