シンチレータの絶対蛍光効率Ws値の測定
放射線が蛍光物質に入射した際の放射線のエネルギー損失あたりの蛍光量 - 絶対蛍光効率 -
は放射線スペクトル測定の基本定数の一つです。核種蛍光物質に対する発光強度の絶対比較は吸収エネルギーの絶対測定に必要なだけでなく、エネルギー吸収・
緩和過程にたいして重要な知見を与えます。
絶対蛍光効率Wsは以下の式で求められます。
Output signal of PMT (S) and number of photoelectrons emitted
from photocathode (Npe ) :
S = Npe Fs
Fg
(1)
Npe = Ns Q
Fc
(2)
Fc : Collection eff. of scintillation photons at
photocathode(光子収集効率)
Q : Conversion eff. of photon to
photoelectron at photocathode(量子効率)
Fs : Collection eff. of electrons at 1st dinode (光電子収集効率)
Fg : Total gain of PMT (PMTの増幅率) PDモード : Fs〜1,Fg〜1
Npeは以下の装置により実測します。この装置はもっともよく使われる蛍光体であるNaI(Tl) -トリウムドープヨウ化ナトリウム結晶
- の絶対蛍光効率を測定するためのものであり、NaI(Tl)結晶にフォトダイオードモードとして結線された光電子増倍管を接続してあります。光電子増
倍管の出力は電荷敏感型前置増幅器が接続してあり、NaI(Tl)結晶からの光子を電子として計測します。
この測定装置については以下のような点について詳細に特性が調査・補正されました。
The Ws-values are determined to be 15.0 eV for NaI(Tl) crystals and
13.3 eV for CsI(Tl).
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参考文献