固体飛跡検出器を用いた個人線量計の開発
スペースシャトル船内での宇宙線による被ばくの測定を目的にPADLES (Passive Dosimeter for Life science
Experiments in Space)という線量計を開発しました。
このPadlesは積算型線量計であり、宇宙飛行士や、生物試料の積分被ばく線量の測定を行うことができます。
この目的のために、生物影響の指標となる物理量である吸収線量,LET分布, 線量当量の測定が可能です。
この線量計は小型、簡便、電源不要なので、生物試料のごく近傍に設置が可能であり、搭載場所に応じてサイズが可変、めんどうな軌道上操作が不要であるとい
う利点を有しています。
さらに、この線量計に適用できる高速・自動解析システムの開発を行い、これまで数ヶ月を要していた線量解析を2週間以内で終了することができるようになり
ました。
図 Padles線量計の構造
図 Padlesの特性試験結果
図 Padlesの解析
この研究をもっとお知りになりたい方へ
参考文献
- Dosimetry for Neutrons from 0.25 to 15 MeV by the
Measurement of Linear
Energy Transfer Distributions for Secondary Charged Particles in CR-39
Plastic H.Tawara, K.Eda, T.Sanami, S.Sasaki, K.Takahashi, R.Sonkawad1,
A.Nagamatsu, K.Kitajo, H.Kumagai and T.Doke, Japanese Journal of
Applied Physics Vol. 47, No. 3, 2008, pp. 1726-1734